やっぱりPerfume、いつだってPerfume

Perfume 8th Tour 2020 P Cubed in Dome参戦記録

 

2020/02/16 愛知公演ナゴヤドーム2日目

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この公演は、大学の友人を誘って長野から遥々鈍行列車を乗り継いで参戦した。しかも、日帰りで。この日は開場時間が13:00、開演時間15:00という異例の早さだったから出来たことである。

私が誘った大学の友人は、Perfumeのライブはもちろん、その他アーティストのライブに行ったことがない。以前「Perfumeのライブ行ってみたい」と話していたので、ツアーが発表されてから一緒に行かないかと声をかけたところ、二つ返事で了承してくれた。初めてのライブがPerfumeで、しかもベストアルバムを提げての全国四大ドームツアー。なんて贅沢な初めてだろう。

公演の前日に、予習のためにどの曲を聴けばいいかと尋ねられたので、予習のためのリストを作成した。ご存知の通り今回のツアーの主題であるベストアルバムの収録曲は全52曲であり、その中からセットリストを予想するのはかなり難しかった。そこで私の好きな曲と一般的に知られているだろう曲、そして最近の傾向を加味して次のようなリストを作成し、友人に送った。

これでもかなり絞った方なので苦労はわかっていただけるだろうか。この中からも何曲か実際にセトリに入っていたし、終演後に「聴いた曲入ってた!」と太鼓判を押してもらえたのでうまくいったと満足している。

 

Perfumeのライブに行くのは、フェスも含めて今回が4回目だ。ファン歴に対して参戦歴が圧倒的に少ないのは、地方に在住しかつ今まで親から制限されていたという背景がある。高校までは、県外への遠征は止められていた。(2017年のアミューズフェスのみ、必死に頼み込んで幕張に参戦したが、高校卒業まで遠征はその一回のみ)

Perfumeが地元長野に初上陸したのは2018年の全国アリーナツアー、Future Popのとき。そのとき初めてPerfumeのワンマンライブをみた。受験の年だからと諦めていたのが、まさかの長野公演があると知ってすぐに行こうと決めたのだ。あのときは初めてPerfumeのワンマンを観られた感動、生まれ育った長野にPerfumeがいるということ、ツアーの初日が長野だということが嬉しすぎて興奮で記憶が曖昧である。

 

その奇跡のような日から1年と5ヶ月、私はナゴヤドームにいた。FP長野のときのような期待と高揚感を携えて。

 

Perfumeが出演するテレビを観て、ラジオを聴いて、CDを買って、ライブ映像をみて、雑誌も読んで……長いファン歴の中でずっと繰り返してきたことよりも、たった一回のライブを観た経験が何にも変えられないほど記憶に残る。それをもう一度味わいたくて、名古屋の地に降り立った。

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そして終演。

この公演の前日、2/15はあ〜ちゃんの誕生日だった。この15日の公演に参加したかったのだが、サークルの都合でできなかった。しかし、16日の公演は最高に楽しい時間となった。ライブが終わったあとの友人の顔はずっと忘れられない。Perfumeに届けてあげたいと思うほどの笑顔だった。

私が初めてPerfumeと同じ空間に立ったアミューズフェス2017、そのとき3人は28歳だった。次のFP長野ではのっちが30歳、あとの2人は29歳。次のアミューズフェス2019では3人とも30歳。そして今回のドームツアー愛知公演2日目は、3人全員が31歳になったばかり。歳を重ねるたびに輝きが増す3人の、一番輝いている時をずっと見てきた。今回の公演でも、キラキラ輝いて、眩しくて、綺麗で、かわいくて、かっこいいPerfumeを目に焼き付けた。MCも食い入るように聴いていた。

あ〜ちゃん、誕生日おめでとう。のっち、今日もイヤモニいじいじしてる。拗ねてるゆかちゃん、めっちゃかわいい。3人とも、大好きです。

とにかく、最高に幸せで、最高に楽しい時間だった。ドームツアー初参戦の興奮で、内容を半分ほどしか覚えていないのが残念でしかたない。

でも、本当に何にも変えられないくらい大切な時間だった。

 

そして

 

久しぶり、また会えたね

 

一曲目が始まったとき、真っ先に心に浮かんできた言葉だ。

 

2020/02/25 東京公演東京ドーム1日目

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あの最高に楽しい日から9日。待ち望んでいた東京公演の日である。しかし、この公演の数日前から、不穏な雲が立ち込めていた。

新型コロナウィルスの流行である。

中国で発生したこの感染症は、隣国の日本でも猛威を奮っている。ただでさえ風邪、インフルエンザ、感染性胃腸炎(ノロウィルス)などの感染症が流行る時期に新型のウィルスの流行が発生したとなれば、世間からの風当たりもタダでは済まない。案の定、開催の数日前から問い合わせが後をたたなかったようで、公式サイトやTwitterには感染症拡大防止のための協力を要請するお知らせがされた。

私の中には「行かない」という選択肢は存在しなかったので、マスクと清潔なハンドタオル、ポケットティッシュ、ゴミ袋など、いつもの旅行にも持っていくが、今絶対に必要だろうというものを中心に念入りに準備を進めた。母親からも心配のメッセージが届き、「マスクを多めに持っていく」「手洗いうがいはいつも以上に」「電車で、吊革や手すりに触らない」などなど、かなり念には念を入れ対策をした。

友人からも「気をつけて」と言われながら、約8ヶ月ぶりの東京へ出発した。

 

初めての東京への一人旅。まず電車に乗り慣れていないし、人も多くて歩きづらい。加えてこのご時世、ただ歩いているだけなのに謎の緊張感に溢れていた。

 

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東京ドームに来るのは、2017年に鋼の錬金術師展でドームシティを訪れて以来、2年半ぶり3回目。しかも今回、到着時は1人だけで、今までとは違う高揚感があった。

感染症の影響で人が多くないかもしれないと思っていたが、予想に反してたくさんのファンが詰めかけていた。別のイベント等もあるだろうが、平日の昼間にこれだけの人が、Perfumeのライブのために集まっている。こんなにも、私と同じ気持ちで会場に来ている人たちがいる。そのことにも胸を躍らせた。

そして、この日は初めてTwitterのフォロワーと一緒に「連番」でライブに臨んだ日でもある。

初対面の人と一緒にライブを観るなんて、これこそオタクの世界でしかあり得ないこと。同じアーティストを好きで、深いところまで語り合える「仲間」と同じ時間を共有できたことも、とても嬉しいことだ。

 

私は、この日を待ち望んでいたとともに、ひどく心配していた。度重なる問い合わせがあったのだろうと推測される公式からの「お知らせ」。そのツイートへの反応は、スタッフやメンバーの心を傷つけてしまうものも少なくなかった。だからこそ、私はいちファンとして、チームPerfumeのありったけの思いを受け取るつもりでライブに臨んだ。

心配されていた空席は、多少存在したが意外にも目立たなかった。まずそれに安心した。

 

最初のMCで、あ〜ちゃんが言った、「来てくれてありがとう」に全てが込められているように感じた。雨が降っただけでもお客さんが少なくなるんじゃないかと心配していたのだから、今回の騒動は本当に本当に気が気でないくらい心配しただろう。その思いに応えるように湧き起こった、会場からの大きく長い拍手が、とても暖かかった。

 

最後のMC、のっちが「毎秒2人のことを好きになる」と、涙目で言っていた。その言葉を聞いて、あ〜ちゃんかしゆかも目に涙を浮かべていた。

「3人で同時に結婚しようね!とか言ってた18歳の私が、まだいける?まだいけるぞ?と、気づいたら31になってた」「歌手は若さが一番で、華のあるうちにやめるイメージだったけど、でも、Perfumeって最高なんよ」と素敵な笑顔で伝えてくれたあ〜ちゃん

この3人の思いを受け止めに、私は東京ドームに来たんだ。あの瞬間を、Perfumeと、たくさんのファンと一緒に共有できて、私は本当に幸せ者だと、強く思った。

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翌日の出来事はもう皆さんご存知だろう。開演前のグッズ販売に並んで、帰る前に少しでも会場の空気感を堪能しておこうとした私も、参戦予定だった人たちと同じくらいのショックとダメージを受けた。

幸い、グッズは販売終了前に購入することができた。しかし、このショックはどうしようもない。衝動に突き動かされて、1人観覧車に乗った。公演の記念として観覧車の中でベストアルバム「P Cubed」を聴ける仕様になっており、時間の許す限りアルバムの中でも特別好きな4曲を聴いた。

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観覧車から撮った写真である。中止の発表直後の会場、まだたくさんのファンが集まっていた。

 

今回中止となった公演に参戦予定だった方には先に謝っておこう。私は、中止となる前の日の公演を観られて、すごく良かったと思っている。あれが今回のツアーの最後となってしまったのは残念でしかたない。でも、1日だけでも、3人が東京ドームのステージに立つことができて、私たちはそれを観ることができて、世界でいちばんの幸せ者だと思う。

Perfumeありがとう。

Perfumeのファンで良かった。これからも、Perfumeが続く限りついていく。

 

開催されなかった日の分の熱は、次にとっておこう。きっとまたすぐPerfumeに会えるはずである。その日まで、この状況が少しでも良くなるように、事態が収束することを願って待ち続けよう。

3人と、スタッフと、ファンと。

チームPerfumeも待ち望んでいるその日まで。

 

Белочка (栗鼠)